こんな時は家族信託-財産の中で不動産の割合が高い

◯不動産所有率が高い日本

こんな時は家族信託-財産の中で不動産の割合が高い2015年の総務省統計局の調査によると、60代以上の約8割が持ち家を所有しています。

若年層の住宅取得率は年々低下していますが、依然高齢世代の持ち家率は高いままとなっています。

また、国税庁の統計によると、2016年の相続税申告のうち、相続財産全体で不動産(土地・建物)が占める割合は。43.5%です。

不動産を所有する人が多いということは、多くの人が不動産についての認知症対策や相続対策をしなければならないことを意味しています。

 

(国税庁HPより 相続財産の金額の構成比の推移)

 

◯不動産と認知症対策

財産の大半を不動産が占めている場合、老後の生活費用、介護費用、老人ホームの入居一時金などを自分の預貯金などで賄うことは難しくなる可能性があります。「長生きリスク」と言われるように、未だかつて人間がこれほど長く生きることはありませんでしたので、今後老後の生活にかかるお金はますます増えていくでしょう。

老後の生活資金や介護費用が足りなくなった場合、所有する不動産を売却したり、賃貸するなどして資金を捻出するしかありません。

しかし、長生きすればするほど、認知症を発症するリスクか高まります。認知症を発症してしまった場合、不動産を処分したり活用することはとても難しくなります。成年後見を利用するという選択肢もありますが、後見人に家族ではなく専門家が選任される可能性がある、裁判所の許可が必要となり売却まで時間がかかる、亡くなるまで続くので専門家報酬がかかり続ける、財産の有効活用ができなくなるなどデメリットも指摘されています。

この点、元気なうちに家族信託を利用して不動産を子供などの家族の名義にしておけば、上記のデメリットを回避することができます。家族信託は委託者(不動産を持つ人)、受託者(不動産を管理する人)とが契約することによりはじめることができます。家族信託が開始された後は不動産は受託者の名義となりますので、仮に委託者が認知症になったとしても受託者が管理や処分をすることができます。

 

◯不動産と相続対策

財産の大部分を不動産が占める場合、相続の際に問題となる可能性があります。

まず、遺産の分割が難しくなります。分割が容易な金銭と異なり、不動産を現物分割することは現実的ではありませんし、共有とすることも得策ではありません。そこで、相続が起きる前に売却して金銭にしておくことを検討しても良いかもしれません。

また、相続税の問題もあります。相続税は税金ですから原則金銭で納付しなければなりません。財産の多くが不動産である場合、納税資金が足りなくなるおそれがあるので、相続が起きる前に換金する必要があるかもしれません。

このように、財産の中で不動産の割合が高い場合、相続対策として事前に売却しなければならない可能性がありますので、事前に家族信託を利用し認知症対策を行っておくことがとても重要となります。

 

◯ 元気なうちに対策をはじめよう

残念ながら親や家族が既に認知症になってから弊社にご相談にいらっしゃる方が多くいらっしゃいます。 認知症対策として有効な家族信託も、認知症になってしまうと利用することができません。なぜなら、家族信託も通常「契約」によって開始するからです。判断能力がない状態で契約したとしても契約は無効となってしまいますので、家族信託も無効になってしまいます。

認知症対策をはじめとする生前対策は「元気なうち」にしかすることができません

早めに対策を開始することをオススメします。

 

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